先に結論だけ
お宮参りは、氏神に赤ちゃんの誕生を報告し、氏子として健やかな成長を見守ってもらうよう願う参拝です。神社本庁は「氏神さまに誕生の奉告とお礼をし、氏子として今後の健やかな成長を神さまに見守ってもらうようにと祈願するもの」と説明しています。
日は生後1か月前後が目安で、体調と天候を優先してかまいません。男の子30〜32日目・女の子31〜33日目と神社ごとに割れ、東京都神社庁は「何日目というのも一つの基準であって、どうしてもこの日にしなければならないというものでもありません」と書いています。
誰が抱くかに決まりはなく、明治神宮と生田神社は「母方の祖母や母親が赤ちゃんを抱いても差し支えありません」と書いています。外部のカメラマンの撮影は、神社ごとに「控える」「許可制」「申請不要」の3つに割れます。
当サイト(カンナビ)は2026年9月29日に「お宮参り」で検索し、上位9件のうち神社の公式ページは2件(どちらも自社の受付の案内)で、残りの事業者やメディアの記事7件に神社の公式の原文を引いたものは0件、一次出典へのリンクは9件とも無いことを確かめました。そこで、神社本庁・神社庁4か所・神社15社の公式ページと辞書を、同じ日に開いて並べました。金額と撮影のルールは2026年9月29日に取得したもので、変わることがあります。
この記事でわかること
- いつ行くか: 神社15社と神社庁が書く日数と、100日前後やお七夜に参る地域の違いです。
- 誰が抱くか: 祖母が抱く習慣の由来と、神社が「母親でも差し支えない」と書いている例です。
- 初穂料と写真: 15社の金額と、外部カメラマンの撮影ルールを社ごとに並べました。
- お食い初めとの関係: 神社の公式に書いてあることと、書いていないことを分けました。
お宮参りとは|氏神に誕生を報告し、氏子として見守りを願う参拝
お宮参りは、生まれた子が初めて氏神に参り、誕生を報告して健やかな成長の見守りを願う行事です。
神社本庁の説明
神社本庁は、お宮参りを氏神への誕生の報告とお礼、成長の見守りを願う祈願だと説明しています。
原文は「子供が初めて神社にお参りする初宮参りは、氏神さまに誕生の奉告とお礼をし、氏子として今後の健やかな成長を神さまに見守ってもらうようにと祈願するものです」です(神社本庁のお宮参りの案内)。広島県神社庁は、氏神に認めてもらい「地域の仲間入りを果たすという意味」があると書いています(広島県神社庁の人生儀礼の案内)。氏神とはどんな神さまかは氏神とはで、生まれた土地の神である産土神との違いは産土神とはで説明しています。
宮参り・初宮参り・初宮詣の呼び名
辞書と神社の案内では、宮参り・初宮参り・初宮詣・お宮参りが同じ行事の呼び名として使われています。
デジタル大辞泉は「宮参り」を「子供が生まれてのち、初めて産土神に参拝すること。生後30日前後の場合が多い」と説明しています(コトバンク「宮参り」)。神社本庁は「初宮参り」、明治神宮・日枝神社・鶴岡八幡宮は「初宮詣」、住吉大社は「初宮参り」、大辞泉の別項目は「産土参り」とも書きます。
氏子入りと家光の初宮詣
世界大百科事典は、お宮参りで氏子となることを村の一員として認められる最初の手続きと説明しています。
原文は「氏子となるということは,その村の一員になるということでもあって,社会的承認の第一段の手続」です(コトバンク「宮参り」)。日枝神社は、1604年に徳川家光が生まれたとき日枝神社へ初宮詣をし、「その風習が全国に広まりました」と由緒に書いています(日枝神社の初宮詣の案内)。広まった経緯は神社側の説明です。下の図は、生まれてから100日前後までの行事と、辞書が書く忌明けの日数を1本の線に並べたものです。
お宮参りはいつ行く?|男30〜32日・女31〜33日は目安で、社によって違う
お宮参りは生後1か月前後が目安で、日にちより赤ちゃんと母親の体調、天候を優先してかまいません。
神社・神社庁が書く日数
公式が書く日数は、男の子が30〜32日目、女の子が31〜33日目の範囲で社ごとに割れています。
下の表は、神社本庁・神社庁と14社の公式ページの日数を原文どおりに並べたものです(15社のうち東京大神宮は日数を書いていません)。辞書の世界大百科事典は「男児32日目,女児33日目に参る例が多い」と書いています(コトバンク「宮参り」)。どれか1つが正しいわけではなく、住吉大社・伏見稲荷大社・太宰府天満宮・生田神社の関西と九州の4社は男30日・女31日、関東と東海の社は32日と33日、または31日と33日を書いています。
表1 神社・神社庁が書くお宮参りの日数(2026年9月29日取得)
| 社・団体 | 男の子 | 女の子 | 数え方の書き方 | 目安・体調の書き方 |
|---|---|---|---|---|
| 神社本庁 | 31日目 | 33日目 | 記載なし | 地域で異なる・期日の前後で最良の日 |
| 東京都神社庁・宮城県神社庁 | 32日目(または31日目) | 33日目 | 記載なし | 「一つの基準」・赤ちゃんの健康を第一 |
| 広島県神社庁 | 31日目 | 33日目 | 記載なし | 男女とも百日前後の所も・日数にこだわらず |
| 明治神宮 | 31日目 | 33日目 | 記載なし | 体調・天候で決める人が多い |
| 水天宮 | 31日目 | 32日目 | 記載なし | 半年後でもお参りを勧める |
| 日枝神社 | 32日目 | 33日目 | 記載なし | 健康と家族の都合で選ぶ |
| 武蔵一宮 氷川神社 | 31日目 | 32日目又は33日目 | 記載なし | 「目安です」と明記 |
| 鶴岡八幡宮 | 31日目 | 33日目 | 記載なし | 母子で挨拶できる日を決めた古い習慣 |
| 寒川神社 | 32日目 | 33日目 | 記載なし | 生後30日を過ぎた頃 |
| 熱田神宮 | 32日目 | 33日目 | 記載なし | 100日目がよいとする地方もある |
| 伏見稲荷大社 | 30日目 | 31日目 | 記載なし | 記載なし |
| 八坂神社 | 32日目 | 33日目 | 記載なし | 日数に拘らなくてもよい |
| 住吉大社 | 30日目 | 31日目 | 生まれた日を1日目 | 体調にあわせて |
| 生田神社 | 30日目(31日目) | 31日目(33日目) | 記載なし | 体調を第一に、都合の良い日 |
| 太宰府天満宮 | 30日 | 31日 | 記載なし | 体調に合わせて |
| 北海道神宮 | 31日目 | 33日目 | 記載なし | 道内は百日前後が多い |
| 大國魂神社 | およそ1か月後 | およそ1か月後 | 記載なし | 記載なし |
出典は各社の公式ページです(神社本庁/東京都神社庁/明治神宮/水天宮/氷川神社/鶴岡八幡宮/熱田神宮/住吉大社/生田神社)。
日数の数え方
数え方まで書いているのは住吉大社だけで、生まれた日を1日目と数えると案内しています。
住吉大社の原文は「大阪では昔から生まれた日を一日目と数えて、男の子は30日目、女の子は31日目にお参りする慣わし」です。ほかの13社と神社庁は、生まれた日を1日目とするか翌日からかを書いていません。神社本庁が「期日の前後で、最良の日を選んで」と書いているので、1日のずれを気にする必要はありません。
体調・真夏真冬・半年後でもよい
神社自身が、日数にこだわらず体調と天候を優先するよう書き、半年後の参拝も受け付けています。
東京都神社庁は「まず赤ちゃんの健康を第一に考えるべきでしょう」、広島県神社庁は「温かく天気のよい日を選んでお参りするのがよいでしょう」、八坂神社は「赤ちゃんは抵抗力が少ないので、あまり日数には拘らなくてもよいでしょう」と書いています。真夏や真冬に当たるなら、過ごしやすい季節までずらしてかまいません。水天宮は「生まれてから半年たつのですが初宮詣はできますか?」という問いに「是非ともお参りは必ずされて下さい」と答えています。
地域で違うお宮参りの日|100日前後やお七夜の土地もある
辞書と神社は、生後30日前後のほかに、100日前後やお七夜にお宮参りをする地域があると書いています。
辞書が書く地域差
辞書は、西日本では100日目に母子で参る例が多く、早い土地ではお七夜に参ると説明しています。
世界大百科事典は「特に西日本ではモモカマイリといって,母子ともに100日目に参る例が多い」「早い所では七夜に参り」と書いています(コトバンク「宮参り」)。埼玉県越谷市の市史は「男の子は二十一日目、女の子は三十三日目に鎮守(ちんじゅ)の神におまいりしました」と記録しています(越谷市デジタルアーカイブ)。国立国会図書館のレファレンス協同データベースには、京都で男の子の額に「大」、女の子に「小」の字を書いてお宮参りする習わしを紹介した記録があります(レファレンス協同データベース)。
100日前後と書く神社
100日前後のお宮参りを書く公式は、広島県神社庁・熱田神宮・北海道神宮の3か所でした。
表2 地域による日取りの違い(出典つき)
| 日取り | どこで | 出典の書き方 |
|---|---|---|
| お七夜(7日目) | 早い土地 | 世界大百科事典「早い所では七夜に参り」 |
| 男21日目・女33日目 | 埼玉県越谷市 | 越谷市の市史「男の子は二十一日目、女の子は三十三日目」 |
| 男30〜32日目・女31〜33日目 | 表1の神社・神社庁の案内 | 表1のとおり |
| 75日目・100日目 | 母子の忌明けを待つ土地 | 世界大百科事典「正式には75日目,100日目に参るという土地もある」 |
| 100日目(モモカマイリ) | 西日本に多い | 世界大百科事典「特に西日本ではモモカマイリ」 |
| 男女とも百日前後 | 広島県の神社 | 広島県神社庁「男女とも百日前後でお参りするところが多い」 |
| 100日目 | 一部の地方 | 熱田神宮「100日目がよいとする地方もあります」 |
| 百日前後 | 北海道 | 北海道神宮「道内では、百日前後が多いようです」 |
自分の土地の習わしが分からないときは、祈祷を受ける神社の社務所に尋ねることを当サイトは勧めます。北海道神宮は「地方により異なりますが」と前置きして、道内の日取りを書いています(北海道神宮の問答)。
お宮参りで赤ちゃんを抱くのは誰?|祖母が抱く習慣は産の忌の名残
誰が抱いてもかまわず、祖母が抱く習慣は、母親の産後の忌が明けていなかった時代の名残と辞書は説明しています。
辞書の説明(産婦の忌75日・鳥居参り)
世界大百科事典は、産婦の忌が75日明けないため、30日前後の宮参りには母親が加わらなかったと書いています。
原文は「産婦の忌は75日たたぬと明けぬとされているので,30日前後の宮参りには母親は参加せず,産婆や仲人,姑などが生児を抱いたりおぶったりしていく」です。さらに「30日前後の宮参りは,鳥居のところまでの鳥居参り,坂参りであって,正式には75日目,100日目に参るという土地もある」とも書いています(コトバンク「宮参り」)。同じ辞典は、この忌の期間は「しだいに短くなり1ヵ月あるいは21日となった」と説明しています(コトバンク「産の忌」)。忌は民俗の考え方として辞書が書いているもので、今の神社が母親の参拝を断る理由にはしていません。
神社の書き方(姑・母親でも差し支えない)
東京都神社庁は姑が抱くのを伝統とし、明治神宮と生田神社は母親や母方の祖母でも差し支えないと書いています。
表3 抱く人の書き方(辞書と神社)
| 出典 | 誰が抱くと書いているか | 原文 |
|---|---|---|
| 世界大百科事典「宮参り」 | 産婆・仲人・姑 | 「産婆や仲人,姑などが生児を抱いたりおぶったりしていく」 |
| 日本大百科全書「宮参り」 | 仲人の妻・産婆・姑 | 「仲人の女親(仲人の妻)や産婆、姑などがハレギを着せた児を抱いて参る」 |
| 世界大百科事典(旧版)【育児】 | 産婆・仲人の女親・姑・実母 | 「産婆,仲人の女親,しゅうとめ,実母などが抱いて」 |
| 日本大百科全書「祝い着」 | 祖母または母親 | 「祖母または母親が抱き」 |
| 東京都神社庁・宮城県神社庁 | 夫の母(姑) | 「夫の母(姑)が抱くのが習慣」「伝統的」 |
| 明治神宮・生田神社 | 父方の祖母、母方の祖母・母親でもよい | 「母方の祖母や母親が赤ちゃんを抱いても差し支えありません」 |
出典はコトバンク「宮参り」・コトバンク「初宮参り」・コトバンク「祝い着」・東京都神社庁・宮城県神社庁・明治神宮・生田神社です。「父方の祖母」という言い方は明治神宮と生田神社が祝い着を掛ける場合として書いたもので、辞書の項目には見当たりませんでした。東京都神社庁も「最近ではそういった古い慣習にこだわらない人も増えてきました」と添えています。
泣かせる・額のしるし
神前で赤ちゃんが泣くのは縁起がよいとされ、わざと泣かせる習わしがあった土地もあると辞書は書いています。
生田神社は「むかしから、「大声で泣いた赤ちゃんは、神様に覚えていただき守ってもらえる」といわれています」と案内しています。世界大百科事典は「わざと児をつねって泣かせたり」する土地があったと書き、額に「鍋墨や紅で×や●の印あるいは犬,大などの字を額に書く」アヤツコという習俗も紹介しています(コトバンク「あやつこ」)。犬の字は「産が軽くしかも丈夫に育つと信じられた」ためと説明されています。
お宮参りでは何をする?|受付・祈祷・授与品の順で、予約不要の社が多い
お宮参りは、社務所で申し込んで初穂料を納め、祈祷を受けて授与品をいただく流れで、今回の15社のうち10社は予約不要と書いています。
申込みの流れ
神社本庁は、社務所か授与所に初穂料を差し出し、用紙に住所・氏名・願い事を書いて申し込むと案内しています。
原文は「まず社務所(神社の事務所)または授与所(お神札やお守りを授与する所)に初穂(はつほ)料を差し出し、所定の用紙などに住所、氏名、ご祈願の内容(願い事)を書いて参拝の申込みをしましょう」です(神社本庁のご祈願の案内)。氷川神社は「「初宮詣」はご両親様とお子様のお名前でお申し込み下さい」と書いています。祈祷の前後の参拝は、ほかの参拝と同じ作法です。手水から拝礼までは神社の参拝方法にまとめています。
予約・受付時間・所要
予約不要で当日受付と書く社が多く、祈祷の所要は15〜30分ほどと案内する社があります。
表7 受付と所要(2026年9月29日取得)
| 神社 | 予約 | 受付時間 | 所要・そのほか |
|---|---|---|---|
| 明治神宮 | 不要(当日受付) | 9時〜16時20分 | 約30分ごとに奉仕 |
| 水天宮 | 当日申込み | 祈祷は9時15分頃から | 昇殿は大人6名まで(戌の日は2名) |
| 東京大神宮 | 記載なし | 9時〜16時30分 | 境内の申込書に記入 |
| 日枝神社 | 当日受付 | 9時〜16時 | 衣裳・着付け・写真は事前予約 |
| 武蔵一宮 氷川神社 | 予約・時間指定なし | 9時〜16時(30分ごと) | 所要15分前後・授乳室あり |
| 熱田神宮 | 不要 | 8時30分〜16時 | 授与所で当日受付 |
| 住吉大社 | 受け付けない(随時案内) | 9時〜15時50分 | ― |
| 八坂神社 | 予約はできない | 9時〜16時 | 本殿で祭典がある日は電話で確認 |
| 生田神社 | 受け付けない | 記載なし | ― |
| 太宰府天満宮 | 受け付けない | 9時〜16時30分 | ― |
| 北海道神宮 | 受け付けない | 9時〜閉門の30分前 | 所要20〜30分・授乳室あり |
| 大國魂神社 | 不要 | 記載なし | 時間内に随時 |
出典は各社の祈祷の案内ページです(明治神宮/水天宮/東京大神宮/日枝神社/氷川神社/熱田神宮/八坂神社/太宰府天満宮/北海道神宮/大國魂神社)。
授与品
授与品はお札とお守りが中心で、お食い初めの膳や食器を添える社もあります。
住吉大社は「お守り・ファミリアマグセット」、寒川神社は「御守は男子は緑色、女子は桃色」、水天宮は名前や誕生日を書き入れる色紙を授けると案内しています。お食い初めの品を添える5社は、お食い初めの節(表6)に並べました。
お宮参りの初穂料はいくら?|1万円の定額と5,000円からの段階に割れる
初穂料は神社が決めていて、1万円の定額の社と、5,000円から金額を選べる社に分かれます。
15社の金額
相場を書いた神社の公式は無く、各社は自分の社の金額だけを示しているので、その社のページで確かめます。
表4 初穂料(2026年9月29日取得)
| 神社 | 初穂料 | 型・そのほか |
|---|---|---|
| 東京大神宮 | 10,000円 | 定額(「初宮参りや七五三は10000円」) |
| 生田神社 | 1万円 | 定額・お喰い初めセットつき |
| 太宰府天満宮 | 10,000円 | 定額・お食い初めの食器つき |
| 住吉大社 | 1人10,000円・兄弟姉妹2人15,000円 | 人数別 |
| 日枝神社 | 1万円より | 現金のみ |
| 鶴岡八幡宮 | 10,000円より | 1件につき |
| 八坂神社 | 10,000円より | 15,000円以上で巫女の神楽舞 |
| 熱田神宮 | 6,000円・8,000円・10,000円以上 | 家族含め5名以上は1万円から |
| 明治神宮 | 5千円より | 1万円からお食初め膳と名入れ |
| 寒川神社 | 5,000円以上 | 金額でお食い初めセットの組数が変わる |
| 武蔵一宮 氷川神社 | 5,000円から | 金額で御神札の大きさが変わる |
| 大國魂神社 | 5,000円〜 | 「一般的なご祈祷料は5,000円、10,000円」 |
| 北海道神宮 | 5千円/1万円 | 1万円以上で木札に名入れ・現金のみ |
| 伏見稲荷大社 | 小供5,000円から | 祈祷全体の表(初宮だけの金額は記載なし) |
| 水天宮 | 公式ページの文字では確認できず | 社務所で確かめる |
出典は東京大神宮・生田神社・太宰府天満宮・住吉大社・日枝神社・鶴岡八幡宮・八坂神社・熱田神宮・明治神宮・寒川神社・氷川神社・大國魂神社・北海道神宮・伏見稲荷大社です。15社のうち定額は東京大神宮・生田神社・太宰府天満宮・住吉大社の4社で、残りは「〜から」「〜以上」の書き方でした。
のし袋と表書き
のし袋の表書きは「初穂料」が基本で、神社本庁は「御神前」「上」「奉献」「奉納」でもよいと書いています。
神社本庁は「表書きには、上記のいずれを使用しても構いません」と書いています(神社本庁の表書きの案内)。東京都神社庁は「「初穂(はつほ)料」「玉串(たまぐし)料」「奉納(ほうのう)」あるいは「祈祷料」などと書くとよいでしょう」と案内しています(東京都神社庁)。のし袋の種類と名前の書き方まで書いたのは明治神宮で、「紅白の蝶結びののし袋に表書きで「初穂料」と赤ちゃんの「姓名」をお書きください」としています。
お宮参りの服装|決まりは無いと書く神社と、正装を勧める神社
服装は、八坂神社が決まりは特にないと書き、鶴岡八幡宮は正装を勧めていて、神社によって書き方が違います。
赤ちゃんの祝い着(産着)
赤ちゃんは白い内着に祝い着を掛けるのが伝統で、今はベビードレスも多いと明治神宮は書いています。
明治神宮は「赤ちゃんは正式には白羽二重の内着ですが、最近ではベビードレスの方も多いようです」と案内しています(明治神宮の問答)。祝い着の柄は、東京都神社庁によると「男児が黒地の紋付きで、女児は友禅の晴れ着が伝統的」で、かつては妻の実家が用意していました。
両親・祖父母の服装
両親と祖父母に服装の決まりは無く、八坂神社はスーツや和装でなくてよいがフォーマルな格好を望むと書いています。
八坂神社の原文は「服装に関する決まりは特にございませんが、ご神前にふさわしいフォーマルな格好が望ましいです」です(八坂神社の参拝の案内)。鶴岡八幡宮は「神社への参拝ですので正装をお勧めします。軽装や裸足など礼を失する服装はご遠慮下さい」と書いています。授乳する母親は、授乳室のある神社(氷川神社・北海道神宮など)を選ぶと着替えや授乳がしやすくなります。
お宮参りの写真|外部カメラマンは「控える」「許可制」「申請不要」に割れる
外部カメラマンを連れた撮影は神社ごとに扱いが違い、控える・許可制・申請不要の3つに分かれます。
3つの型と社名
控える・不可が3社、許可・申請制が4社、申請不要・同行可が4社で、住吉大社などは記載がありません。
当サイトが2026年9月29日に公式ページを開いた結果です。日付の欄は、各社がその案内を出した日(書いていない社は「記載なし」)です。
表5 外部カメラマンの撮影ルール(2026年9月29日取得)
| 神社 | 外部カメラマン | 手続き・料金 | 撮れない場所・時 | 案内の日付 |
|---|---|---|---|---|
| 明治神宮 | 控えるよう求める | 神宮の写真室を案内 | ― | 記載なし |
| 熱田神宮 | 許可していない | ― | 御垣内・御殿内 | 記載なし |
| 八坂神社 | 提携する写真場以外は遠慮 | ― | ― | 記載なし |
| 鶴岡八幡宮 | 初宮詣・七五三のみ許可 | 同意書・神事維持初穂料3,000円・身分証・ビブス | 御本殿・楼門内・大石段・参道中央。撮影は祈祷後 | 2025年12月6日 |
| 水天宮 | 申請制(腕章をつけた人だけ) | 書類申請・当日に身分証・腕章 | 社殿正面・建物内・祈祷中 | 2026年9月12日から(9月8日公開) |
| 寒川神社 | 当日申請制(申請するのはカメラマン) | 社務所で申請・許可証 | 御本殿内・客殿内・神嶽山神苑内・参集殿内 | 2026年9月22日 |
| 太宰府天満宮 | 認定制 | Googleフォームで申請・選考・説明会・1週間前までに予約 | ― | 2024年9月の案内 |
| 武蔵一宮 氷川神社 | 申請不要 | 楼門内は15分前後で | 祈祷中(録音含む)・長時間の占有・大きな機材 | 記載なし |
| 日枝神社 | 同行できる | 申請の記載なし | 祈祷殿内・待合所・美容室・スタジオ | 2026年9月4日掲載 |
| 東京大神宮 | 境内のみ撮影できる | 申請の記載なし | 拝殿内・大神宮会館内 | 記載なし |
| 生田神社 | 依頼を受けたカメラマンは撮影できる | 指示があれば従う | 火気・強い照明・大きな機材 | 記載なし |
| 住吉大社 | 記載なし | ― | 祈祷時 | 記載なし |
出典は明治神宮の参拝の注意・熱田神宮の参拝の注意・八坂神社・鶴岡八幡宮のお知らせ・水天宮「境内での写真撮影に関するお願い」・寒川神社のお知らせ・太宰府天満宮の案内(PDF)・氷川神社の撮影の案内・日枝神社の問答・東京大神宮の七五三の案内・生田神社の撮影の案内・住吉大社です。明治神宮の原文は「プロカメラマンに依頼しての記念撮影はお控えください」、熱田神宮は「お宮参り、七五三詣等のプロのカメラマンを同伴しての撮影は許可しておりません」です。大國魂神社は撮影の案内を公式ページで見つけられなかったため、表に入れていません。
祈祷中の撮影はほぼ不可
祈祷中の撮影は、今回の社では生田神社を除いて不可か遠慮で、撮るのは祈祷の前後の境内です。
生田神社は「式・祈祷等の執行中は社殿内で、その前・後は境内の適所で撮影頂いて結構です」と書く珍しい例です。住吉大社は「祈祷時の写真撮影はご遠慮ください」、氷川神社と水天宮は「ご祈祷中の撮影(録音を含む)」を禁止に挙げています。明治神宮は明治記念館の専属カメラマンが当日待機していると案内し、北海道神宮は初宮詣の申込者に神門内の写真室で使える「無料撮影券」を渡しています(北海道神宮の祈祷の案内)。
ルールは年ごとに変わる
撮影ルールはここ数年で変わっており、撮影の前にその神社の最新の案内を確かめるのが確実です。
日枝神社は2026年9月4日の掲載で「近年、カメラマンの増加に伴い境内における撮影トラブルが頻発しています」と書きました(日枝神社「カメラマンの方へのお願い」)。水天宮は同じ公式サイトの問答に「撮影申請書類等の届けは必要ありません」という古い記載が残ったまま、お知らせで9月12日からの申請制を出しています。大阪天満宮は2020年4月に全面禁止、2023年4月に許可制、2024年4月から「一回につき一律3,000円の『撮影初穂料』」と3回変えました(大阪天満宮)。出張撮影の事業者3社も2023年10月にガイドラインを出し、「他の参拝客にご迷惑をおかけしてしまうケースが発生していることを把握しております」と書いています(PIXTAのお知らせ)。
お宮参りとお食い初め|比べた15社の公式に同じ日にしてよいという記述は無かった
お食い初めは生後100〜120日の祝いで、比べた15社と神社庁の公式に、お宮参りと同じ日にしてよいという記述はありませんでした。
お食い初めとは(100日・120日・歯固め)
お食い初めは、一生食べ物に困らないよう願って、赤ちゃんに食べる真似をさせる生後100日前後の儀式です。
神社本庁は「生後100日を過ぎると、食べ物に一生困らないようにとの願いから、お膳を用意し食べる真似をする儀式」で「百日(ももか)の祝い」とも呼ぶと説明し、地域によっては「氏神さまでお借りした小石」で歯固めをすると書いています(神社本庁のお宮参りの案内)。東京都神社庁は「生後百日目または百二十日目に行います」と書いています(東京都神社庁)。デジタル大辞泉は「「お食べ初め」ということがあるが、これは正しくない」と添えています(コトバンク「食初め」)。
授与品にお食い初めの膳を入れる神社
今回の15社のうち5社が、お宮参りの授与品にお食い初めの膳・セット・食器を入れています。
表6 お食い初めについて公式に書いてあること
| 社・団体 | 書いてあること |
|---|---|
| 神社本庁 | 生後100日を過ぎたころ・「百日(ももか)の祝い」・氏神で借りた小石で歯固め |
| 東京都神社庁・日枝神社 | 「生後百日目または百二十日目」 |
| 明治神宮 | 初宮詣の1万円から「明治神宮特製お喰い初め膳」 |
| 日枝神社 | 初宮詣の祈祷を受けた人に「お喰い初めの一式」 |
| 寒川神社 | 「お食い初めセット3組」(5,000円以上)・5組(10,000円以上) |
| 生田神社 | 「お食い初めの食器」「お喰い初めセット」 |
| 太宰府天満宮 | 「お食い初めの食器」 |
| 広島県神社庁・熱田神宮・北海道神宮 | お宮参りそのものを100日前後にする地域がある |
| 15社と神社庁の公式 | お宮参りとお食い初めを「同じ日にしてよい」という記述は無い |
出典は明治神宮・日枝神社・寒川神社・生田神社・太宰府天満宮の公式ページです。当サイトは、1か月前後のお宮参りのあとに家でお食い初めをする流れを前提にした授与品だと読んでいます。
同じ日にまとめる場合
同じ日にまとめるなら生後100日前後にお宮参りをする形になり、100日前後に参る地域の習わしとも重なります。
比べた15社の外では、群馬県の産泰神社が自社のブログで「最近では、お食い初めとあわせて、生後3カ月頃にお宮参りをすることも、一つの選択肢となっています」と書き、理由として「赤ちゃんはまだ体温調節の機能が未熟ですので」と挙げています(産泰神社のブログ)。産泰神社が書いているのは、お宮参りの時期をお食い初めの頃(生後3か月頃)に寄せる選択肢です。辞書の西日本のモモカマイリや、広島県・北海道の百日前後の習わしも、同じ時期にあたります。まとめるときは、祈祷を受ける神社に、お食い初めの品の授与があるかを先に聞いておくと当日の準備が減ります。
お宮参りはどこの神社に行く?|本来は氏神、有名な神社でも受けられる
本来は住んでいる土地の氏神にお参りしますが、有名な神社でもお宮参りの祈祷を受け付けています。
氏神の調べ方
氏神は、住所を管轄する神社庁に問い合わせるか、近くの神社を地図で探して調べられます。
神社本庁も世界大百科事典も、お宮参りを氏神への参拝であり氏子となる行事と説明しています。自分の氏神を調べる手順は氏神の調べ方に、今いる場所の近くの神社は近くの神社を探すにまとめました。
有名な神社で受けるとき
有名な神社でもお宮参りの祈祷は受けられ、受付時間や撮影ルールを先に確かめておくと当日迷いません。
水天宮は安産の神として知られ、戌の日には祈祷の受付を早め、昇殿できる大人の人数を絞っています。安産祈願のご利益は安産のご利益がある神社で紹介しています。お正月の参拝先は初詣のおすすめ社寺にまとめています。
氏神様がどこか分からないときは氏神様の調べ方で、住所から確かめる手順を書いています。東京・京都・大阪・福岡の神社は地域から神社を探すで引けます。
よくある質問
Q. 生後半年を過ぎてもお宮参りはできますか?
A. できます。水天宮は「生まれてから半年たつのですが初宮詣はできますか?」という問いに、誕生を報告していないなら「是非ともお参りは必ずされて下さい」と答えています(水天宮の初宮詣の案内)。
Q. お宮参りで赤ちゃんが泣いても大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。生田神社は「大声で泣いた赤ちゃんは、神様に覚えていただき守ってもらえる」といわれてきたと書き、世界大百科事典は、わざと泣かせる習わしのあった土地を紹介しています。
Q. 兄弟姉妹を一緒に祈祷してもらえますか?
A. 受け付ける神社があります。住吉大社は「お二人様 15,000円(兄弟姉妹の場合)」と、兄弟姉妹2人の料金を決めています(住吉大社の祈祷の案内)。ほかの神社は、申し込みのときに社務所で聞いてください。
Q. 仏滅や大安は気にしたほうがいいですか?
A. 神社の決まりではありません。熱田神宮は「大安、友引など、お日柄も合わせて選ばれるとよいでしょう」と書いています。株式会社LINが2026年6月にお宮参りの経験者86人に聞いた調査では、日取りで六曜を重視した人は10.5%で、赤ちゃんの体調と家族が集まりやすい日がともに30.2%でした(PR TIMES)。
Q. 両親だけでお宮参りをしてもいいですか?
A. かまいません。日本大百科全書は「今日では…夫婦だけで略装ですます場合も多い」と書いています(コトバンク「祝い着」)。明治神宮と生田神社も、母親が赤ちゃんを抱いても差し支えないと案内しています。
Q. 神社に授乳室はありますか?
A. ある神社もあります。武蔵一宮 氷川神社は「待合室には御祈願者用のお手洗いや授乳室がございます」、北海道神宮は「控殿には授乳室や給茶機をご用意致しております」と書いています。ほかの神社は、公式ページか電話で確かめてください。
まとめと参考にした一次情報
お宮参りは氏神に誕生を報告する参拝で、日は生後1か月前後の目安、体調と天候を優先してかまいません。
日数は男の子30〜32日目・女の子31〜33日目と神社で割れ、100日前後やお七夜の地域もあります。祖母が抱く習慣は産婦の忌の名残で、母親が抱いても差し支えないと書く神社があります。初穂料は1万円の定額と5,000円からの段階に分かれ、外部カメラマンの撮影は「控える」「許可制」「申請不要」に割れます。比べた15社と神社庁の公式にはお食い初めと同じ日にしてよいという記述が無く、まとめるなら生後100日前後になります。金額と撮影ルールは変わるので、参拝の前にその神社のページを確かめてください。
