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神社のお参りの仕方|手順・行く時間と六曜・願い事の伝え方・境内の回り方を、神社本庁と神宮・神社庁の原文で確かめた

神社のお参りの仕方|手順・行く時間と六曜・願い事の伝え方・境内の回り方を、神社本庁と神宮・神社庁の原文で確かめた

先に結論だけ

神社のお参りは「参拝」と同じ意味で、鳥居で一礼し、手水で清め、お賽銭を入れて二拝二拍手一拝をするのが神社本庁の示す基本形です。出雲大社のように拍手の数が違う神社では、その神社の作法に従います。

お願いは、まず感謝を伝えてから願いごとを伝えます。これは伊勢の神宮が問答の中で書いている順番です。参拝のときに住所と名前を名乗るよう書いた公式のページは、神社本庁・神宮・4つの神社庁では見つかりませんでした。

時間は開門から閉門までで、閉門は神社と季節で変わります。日は六曜を気にしなくてかまいません。東京都神社庁は六曜を「いわば俗信」と書いています。

ふだんのお参りはお賽銭と拝礼だけで足り、ご祈祷を受けるときだけ申込みと初穂料が要ります。手水の柄杓の持ち替えや拝の角度など、作法の細かい点は神社の参拝方法にまとめています。

当サイト(カンナビ)は2026年10月15日、「神社 お参り」「お参り 神社」「赤口 お参り」などの検索上位から記事10本を開き、神社本庁や神社庁を出典に付けた記事が1本しかなく、六曜や朔日参りを扱う記事は1本も無いことを確かめました。そこで同じ日に、神社本庁、伊勢の神宮、東京・愛知・福岡・島根の神社庁、神社13社の公式、コトバンクの辞書、文化庁の『宗教年鑑』を読み、原文を並べました。

この記事でわかること

  • お参りの手順: 鳥居から拝礼までの6つを、神社本庁と東京都神社庁の書き方で言い切りました。
  • お願いの伝え方: 感謝が先か、住所と名前を言うのかを、神宮と神社本庁の原文で確かめました。
  • 行く時間と日: 神社7社の開門・閉門と、赤口・仏滅など六曜の扱いを公式で比べました。
  • 回り方と場面別: 伊勢・出雲の回り方、初詣・七五三・お宮参り・ご祈祷の違いをまとめました。
目次

神社のお参りとは|参拝と同じ意味で、日ごろの感謝と願いを伝えに行くこと

お参りは神社や寺へ拝みに行くことで、辞書では「参拝」「参詣」と同じ意味の語として並んでいます。

デジタル大辞泉は「御参り」を「神仏を拝みに行くこと。参詣」と説明し、類語に「参拝」を挙げています。「参拝」は「社寺、特に神社にお参りしておがむこと」です(コトバンク「参拝」)。東京都神社庁は、社殿の前で「神さまに日頃の感謝や願いをお伝えする」ことを参拝と書いています(東京都神社庁 参拝の作法)。

お参り・参拝・参詣・詣でるの違い

4つの語は意味がほぼ同じで、違うのは言葉の改まり方と、使われる場面です。

語辞書の説明(デジタル大辞泉)使われ方
お参り神仏を拝みに行くこと。参詣話し言葉。お墓や仏壇にも使う
参拝社寺、特に神社にお参りしておがむこと神社本庁・神社庁の文書で使う
参詣神社や寺にお参りすること。おまいり書き言葉。「参詣者」「参詣道」
詣でる貴所へ行く。社寺に参拝する「初詣」「伊勢詣で」など行事の名

この記事では、神社本庁が「参拝」と書く場面も含めて「お参り」と呼びます。神社の数は、文化庁の『宗教年鑑』令和7年版で、宗教団体として届けのある神社が80,570社(令和6年12月31日現在)です(文化庁 宗教年鑑)。この数には、大きな神社の境内にある摂社・末社は入っていません。

どのくらいの人が神社にお参りしているか

NHKの2018年の調査では、初もうでに「よく行く」と答えた人が53.9%で、半分を超えていました。

NHK放送文化研究所が2018年に全国の18歳以上を対象に行った調査(有効1,466人)では、初もうでを「よくする」が53.9%、「したことがある」が35.7%でした。神仏を拝むことがどのくらいあるかでは「年に数回」が48%でいちばん多く、寺・神社・教会への参拝の頻度は「年に1,2回」が40.5%でした(放送研究と調査 2019年4月号)。この質問は寺や教会を含むので、神社だけの数字ではありません。

國學院大學が2003年に行った調査(回収1,417人)では、「神社や寺などの近くを通りかかったときにはお参りをする」が24.3%でした(國學院大學21世紀COE)。行事のときだけでなく、通りがかりに手を合わせる人も4人に1人いたことになります。自分の住む地域の神社は氏神様の調べ方で探せます。

神社のお参りの仕方|鳥居→手水→お賽銭→二拝二拍手一拝の6つ

お参りは、鳥居で一礼、参道、手水、お賽銭と鈴、二拝二拍手一拝、帰りの一礼の6つで進みます。

神社本庁は「現在「再拝(礼)・二拍手・一拝(礼)」の作法が基本形となっています」と書いています(神社本庁 参拝方法)。東京都神社庁は、賽銭箱の前で会釈をしてお賽銭を入れ、「二拝二拍手一拝の作法で拝礼し、会釈をしてから退きます」と流れを示しています。

1 鳥居で一礼 境内に入る前に 2 参道を進む 人とぶつからないように 3 手水で清める 左手・右手・口・左手 4 お賽銭と鈴 会釈してから入れる 5 二拝二拍手一拝 感謝のあとに願い 6 帰りに一礼 社殿に向き直って 神社本庁・東京都神社庁の原文をもとに当サイト作成
図1:神社のお参りの流れ(神社本庁「参拝方法」「境内」、東京都神社庁「参拝の作法」をもとに当サイト作成)
手順すること書いている所
1 鳥居1礼してからくぐる神社本庁「1礼してからくぐるのが丁寧なくぐり方とされています」
2 参道中央を避ける人もいるが、決まりは無い神社本庁「参道の歩き方に厳格なきまりはありません」
3 手水左手、右手、口、左手の順に清める神社本庁「参拝方法」の手水の手順
4 お賽銭と鈴会釈してお賽銭を入れ、鈴を鳴らす東京都神社庁の問答「賽銭箱に賽銭を入れたあとに、鈴のある神社では鈴を鳴らし」
5 拝礼二拝二拍手一拝。最後に会釈して退く神社本庁「再拝(礼)・二拍手・一拝(礼)」が基本形
6 帰り社殿に向き直って1礼する神社本庁「境内を出る際も社殿に向き直って1礼するとよいでしょう」

手水の柄杓の持ち替え方、拝の深さ、拍手のときの指のずらし方は、神社の参拝方法で図と一緒に説明しています。お賽銭の額は、神社本庁が「正式にお賽銭として決められた額はありません」と書いています(神社本庁 お賽銭)。額の考え方はお賽銭の記事にあります。

拍手の回数が違う神社

拍手の数が違う神社では、その神社の作法に従うよう神社本庁は書いています。出雲大社は4回です。

神社本庁は「神社によっては特殊な拝礼方法を行っているところもあります。/その際は神社の作法に従ってお参りしましょう」と書いています。出雲大社の公式のよくある質問は「出雲大社の正式な参拝作法は「2礼4拍手1礼」となります」と答え、「拝礼作法は、すべて「2礼4拍手1礼」です」と書いています(出雲大社 よくある質問)。拝礼の作法の案内を公式に出している明治神宮・伊勢の神宮・東京大神宮は、いずれも2回の拍手です。

作法には厳格なきまりがない

東京都神社庁は、お参りの作法には厳格なきまりがなく、神社や地域で特色があると書いています。

東京都神社庁の原文は「私たちが神社にお参りする際の作法には厳格なきまりはありません。敬意の表し方は人それぞれですし、参拝の作法も神社や地域によって特色があります」です。神社本庁も参道の歩き方について「作法を意識するあまり、各神社のルールから外れたり、他の参詣者と衝突したりしないようお気を付けください」と書いています(神社本庁 参道)。当サイトはこの2つの原文を、手順は目安で、混んだ拝殿の前では他の参拝者とぶつからないことを先に考える、という意味に読みました。

お参りでのお願いの仕方|まず感謝、次に願い。住所と名前を言う決まりは無い

神宮の問答は、まず感謝をしてから願いごとをすればよいと書き、住所と名前を言う決まりは書いていません。

伊勢の神宮は、初めての人向けの問答で「どの宮社でもまず感謝をし、次にお願いごとをすれば良いかと思われます。きちんとお願いごとをしたい場合は、神楽殿でご祈祷をあげると良いでしょう」と答えています(神宮 初めての方へ)。拝礼の作法のページでも「御神前では「感謝の心」、「おかげさまの心」を捧げてお参りください」と書いています。

迷う点公式の書き方書いている所
感謝と願いの順まず感謝をし、次にお願いごと神宮の問答
個人の願いをしてよいか正宮も「決して個人的なことを祈ってはいけないところではありません」神宮の問答
声に出すか具体的な願い事を声に出して唱えるのは言霊の信仰に基づく神社本庁「唱えことば」
決まった唱えことば特別な唱えことばは無い。「祓え給い、清め給え」と唱える場合もある神社本庁「唱えことば」
住所と名前ご祈願の申込用紙に書く項目として出てくる。参拝で名乗る記述は無い神社本庁「ご祈願」
叶ったあと感謝の気持ちを込めてお礼のおまいりをする神社本庁「よくある質問」

願いごとは声に出すか

神社本庁は、願いを声に出して唱えるのは言霊の信仰に基づくと説明し、決まった唱えことばは無いとしています。

神社本庁は「日本では、古来言葉には霊力が宿り、口に出すことによって、その力が発揮されるという言霊(ことだま)の信仰があります。/神社にお参りする際に具体的な願い事を声に出して唱えるのも、こうした信仰に基づくものです」と書いています(神社本庁 唱えことば)。一方で「神道では特別な唱えことばはありません」とも書き、心の中で唱えるのを禁じる記述もありません。

住所と名前を名乗る決まりはあるか

参拝のときに住所と名前を名乗るよう書いた公式は、神社本庁・神宮・4つの神社庁で見つかりませんでした。

神社本庁の文面で住所と氏名が出てくるのは、ご祈願の申込みで「所定の用紙などに住所、氏名、ご祈願の内容(願い事)を書いて」と案内する場面です(神社本庁 ご祈願)。開いた上位記事10本では、1本が「まず名前と住所を述べる」を手順に入れ、ほかの記事は触れていませんでした。名乗りたい人が名乗るのを止める公式もないので、気持ちの問題として扱うのが原文に沿った読み方です。

願いが叶ったらお礼参りをする

神社本庁は、願いが叶ったら感謝の気持ちを込めてお礼のおまいりをするとよいと書いています。

神社本庁のよくある質問は「神さまにお願いしたことが叶った時には、感謝の気持ちを込めてお礼のおまいりをするとよいでしょう。ご祈祷のように、神社に申し込みをしてお礼の気持ちを表す方法もあります」と答えています(神社本庁 よくある質問)。合格や安産のお礼に、同じ神社へもう一度行く形です。

神社にお参りする時間|開門から閉門まで。閉門は社と季節で違う

お参りできるのは開門から閉門までで、閉門の時刻は神社ごと、季節や月ごとに違います。

神社本庁の参拝のページとよくある質問には、何時に行くべきかの記述はありませんでした(2026年10月15日確認)。決めているのは各神社で、確かめた7社の公式の時間は次のとおりです。授与所やご祈祷の受付は、境内に入れる時間より短く終わります。

神社境内に入れる時間(公式)授与所・ご祈祷の受付
明治神宮日の出・日の入りで毎月変わる。10月は5時40分〜16時40分、11月は6時10分〜16時10分ご祈祷の受付は9時〜16時20分
伊勢の神宮(内宮・外宮)1〜4月・9月は5時〜18時、5〜8月は5時〜19時、10〜12月は5時〜17時。正月は変更ありご祈祷の受付は8時〜15時30分
東京大神宮6時〜21時授与所8時〜19時、ご祈祷の受付9時〜16時30分
鶴岡八幡宮通年6時〜20時ご祈祷の受付8時30分〜16時30分
日枝神社6時〜17時授与所8時〜16時、ご祈祷の受付9時〜16時
春日大社6時30分〜17時30分ご祈祷の受付9時〜16時
出雲大社御本殿より裏側は16時30分に閉鎖。19時以降は御垣内を閉め、銅鳥居の前から参拝ご祈祷は9時〜16時(受付8時30分から)

表の時間は2026年10月15日に各社の公式で確かめたもので、祭典や正月には変わります。行く前の日に、その神社の公式の案内を見ておくと確かです。

朝は何時からお参りできるか

伊勢の神宮は朝5時から、東京大神宮・鶴岡八幡宮・日枝神社は6時から、境内に入れます。

神宮の問答は「参拝は朝5時から可能です。参拝停止時間は季節によって異なります」と答えています(神宮 よくある質問)。明治神宮は「日の出と共に開門し、日の入りに合わせて閉門します」と書き、冬は開門が遅くなります(明治神宮 参拝のご案内)。東京大神宮と日枝神社の授与所は8時に開くので、御朱印やお守りが目当てなら8時以降に着くと待たずに済みます。

夕方や夜にお参りしてよいか

夕方以降のお参りを控えるよう書いた記述は、神社本庁のページには見当たりませんでした。

神社本庁の参拝に関する33ページとよくある質問に、夕方や夜のお参りの可否を書いた箇所はありませんでした(2026年10月15日確認)。夜に行けるかを決めるのは門の時間で、東京大神宮は21時まで、鶴岡八幡宮は20時まで境内に入れます。確かめた13社のうち、伏見稲荷大社と熱田神宮の公式には参拝できる時間の記載が見当たりませんでした(2026年10月15日確認)。時間を公式に出していない神社へ夜に行くなら、足元の明るさを先に確かめます。初詣の時期に夜通し開く社寺は、初詣の記事で公式の時間を並べています。

お参りする日と六曜|赤口・仏滅でもお参りしてよい

赤口や仏滅でもお参りしてかまいません。東京都神社庁は六曜を「いわば俗信」と書いています。

表の説明は日本大百科全書の「六曜」の項によります。東京都神社庁は暦の問答で、六曜について「これはいわば俗信ですので、実際の吉凶とはあまり関係がありません」と書いています(東京都神社庁 暦の問答)。神社本庁の参拝のページと、確かめた神社13社の公式には、六曜でお参りの日を選ぶよう書いた記述はありませんでした。

六曜日本大百科全書の説明お参りとの関係(公式)
先勝午後は凶記述なし
友引昼凶。葬式に忌まれる記述なし
先負午後大吉記述なし
仏滅すべてに凶。婚礼で避けられる記述なし
大安すべてに吉東京大神宮が七五三の予約が集中する日として挙げるだけ
赤口正午のみ吉東京都神社庁は六曜全体を「いわば俗信」と書く

赤口とはどんな日か

赤口は六曜の1つで、辞書では大凶の日だが正午だけは吉とされる、と説明されている日です。

デジタル大辞泉は赤口を「暦注の六曜の一。大凶の日だが、正午だけは吉とされる」と説明しています(コトバンク「赤口」)。東京都神社庁の問答も「午の刻(昼、午前十一時頃から午後一時頃まで)だけが吉で、朝夕は凶」と紹介したうえで、六曜全体を俗信と書いています。福岡県神社庁は暦のページに「凶日 何事にも用うべからず 正午のみ吉」と載せていますが、お参りの日をこれで選ぶようには書いていません(福岡県神社庁 暦)。なぜ正午だけ吉なのかの理由は、辞書にも国立国会図書館の資料にも見つかりませんでした。

六曜はどこから来たか

六曜は中国の占いが日本で形を変えたものとされ、明治の改暦で政府の暦からは外されました。

日本国語大辞典は「中国の小六壬法が、日本で変化して六曜となったといわれる。江戸中期から暦注に記されて流行」と説明し、ブリタニカは「中国に起源を発するといわれているが,明らかではない」と書いています(コトバンク「六曜」)。国立天文台の暦Wikiによると、明治6年からの政府の暦には暦注が載らなくなり、取り締まりをくぐった「お化け暦」が出回りました(国立天文台 暦Wiki)。六曜だけを名指しで禁じた布告は、今回の調べでは確かめられていません。

七五三や初詣で大安が混む

六曜を気にする人がいる分、大安の休日は七五三の予約が集中すると東京大神宮は書いています。

東京大神宮の公式は「例年10月と11月の土・日・祝日で大安にあたる日は、特に七五三のご予約が集中します」と案内しています(東京大神宮 七五三)。國學院大學の2003年の調査でも、仏滅の結婚式を気にする人が42.1%いました。東京大神宮が挙げているのは「土・日・祝日で大安」の日なので、混雑を避けたいなら平日か、大安でない休日を選ぶことになります。初詣の日取りは初詣に行ってはいけない日、天赦日や一粒万倍日は開運日の記事で確かめています。

朔日参り・月参り|毎月1日(と15日)にお参りする習わし

毎月1日に神社へお参りするのが朔日参りで、福岡県神社庁は1日と15日の参拝を勧めています。

福岡県神社庁は「出来れば毎朝夕、特に毎月の一・十五日には参拝します」と書いています(福岡県神社庁 参拝の作法)。デジタル大辞泉は「月参り」を「毎月1回、きまった日に社寺に参詣すること」と説明しています(コトバンク「月参り」)。「朔日参り」という見出し語は、コトバンクの辞書にはありませんでした。

朔日参りはどの神社へ行くか

どの神社へ行くかの決まりは公式に無く、住む地域の氏神さまか、崇敬している神社を選ぶ形になります。

福岡県神社庁の文は、どの神社へ行くかまでは書いていません。氏神さまは住所で決まる地域の神社で、行事のたびに行く先として神社本庁は七五三や初宮参りの節で氏神さまを挙げています。氏神さまの意味は氏神様とは、場所は氏神様の調べ方で探せます。

15日のお参り

福岡県神社庁は1日に加えて15日の参拝も挙げており、月に2回お参りする形も書いています。

神社本庁のページには、朔日参りや月次祭の項目はありませんでした(2026年10月15日確認)。15日にも行くかどうかは、福岡県神社庁の「出来れば」という書き方のとおり、続けられる範囲で決めてかまいません。拝殿の中で祭典が行われているときは、拝殿の正面を空けて待ちます。

境内の回り方|本殿を先にお参りし、摂社・末社はそのあと

出雲大社や伊勢の神宮の公式の案内は、まず本殿や正宮を拝み、そのあとほかの社を回る順です。

出雲大社は「まず、御本殿前の八足門(やつあしもん)にて御本殿をお参りいただき、御本殿周辺の垣(瑞垣―みずがき)を左回り(時計と反対回り)に進んでいただき、各御社殿をお参り下さい」と書いています。伊勢の神宮は、内宮と外宮のどちらを先にするかについて「特に決まりはありませんが、外宮から内宮の順にお参りするのが昔からのならわしです」と答えています。

神社回り方(公式の原文)決まりか習わしか
伊勢の神宮外宮から内宮の順。外宮は左側通行、内宮は右側通行「特に決まりはありませんが」「ならわし」
出雲大社八足門で御本殿を拝み、瑞垣を左回りに各社殿へ公式の案内
神社本庁参道の歩き方に厳格なきまりはない決まりは無い

伊勢は外宮から

伊勢の神宮は、外宮から内宮の順を決まりではなく昔からのならわしとして案内しています。

神宮のモデルコースのページは「お伊勢参りは外宮からがならわしです」と書き、問答では「特に決まりはありませんが」と添えています。時間が足りずに内宮だけに行く人がいても、公式はそれを誤りとは書いていません。

1日に何社も回る・お寺と同じ日に行く

1日に何社も回ることや、お寺と同じ日に行くことの可否を書いた公式は、確かめた範囲にありませんでした。

神社本庁・神宮・4つの神社庁のページに、この2つを禁じる記述は見当たりませんでした(2026年10月15日確認)。関わりのある記述として、東京都神社庁は複数のお神札について「神さま同士が喧嘩することはありません」と書いています。旅先で社を巡るときの順番は参拝プランの作成で組めます。

場面別のお参り|初詣・七五三・お宮参り・厄除け・お礼参り

場面ごとに、お参りの時期と、ご祈祷を受けるかどうかが変わります。基本の作法はどれも同じです。

場面時期の目安(公式)ご祈祷詳しい記事
初詣正月。初詣は「正月、その年初めて社寺に参詣すること」(大辞泉)受けなくてもよい初詣の記事
七五三神社本庁「11月15日前後の休日」。通年受ける社もある受けるなら申込み七五三の記事
お宮参り神社本庁「男の子は31日目、女の子は33日目」。地域で違う受けるなら申込みお宮参りの記事
厄除け神社本庁「いつまでに行う必要があるといった決まりがあるわけではありません」厄祓いを受ける厄年の記事
安産祈願社ごとに受付の時期が違う受ける安産祈願の記事
お礼参り願いが叶ったとき申込んでもよいこの記事の願い方の節

初詣のお参り

初詣は正月に初めて社寺へお参りすることで、ご祈祷を受けなくても、ふだんと同じ作法でかまいません。

年の初めのお参りも、作法はふだんと変わりません。混雑時は拝殿の前に長くとどまらず、拝礼が済んだら横へ抜けると後ろの人がお参りできます。どこへ行くかは、まず氏神さまへ、次に行きたい社寺へという順で初詣の記事が公式の開門時間と並べています。

七五三のお参り

七五三は11月15日前後にお参りし、これまでの成長を氏神さまに感謝すると神社本庁は書いています。

神社本庁は「これまで見守ってくださった氏神さまやご先祖さまにお参りをして感謝の気持ちを表し」と書いています。住吉大社は「11月以外でも毎日受付しています」、太宰府天満宮は「七五三のご祈願は通年承っております」と、時期を分けて受ける社もあります。数え年・初穂料・服装は七五三の記事で17社の公式を並べています。

普段のお参りとご祈祷の違い|祈祷は申込みと初穂料が要る

ふだんのお参りはお賽銭と拝礼で足り、ご祈祷(昇殿参拝)は申込みと初穂料が要ると神社本庁は書いています。

神社本庁の原文は「神社における通常の参拝では、社殿の前に進み、お賽銭を上げて拝礼をすればよいのですが、個人のご祈願(合格祈願や初宮参り等)や、社殿に上がって参拝する場合(昇殿参拝)には神社に申込みをする必要があります」です。福岡県神社庁も「普段のおまいり」と、神職のお祓いを受ける「特別なおまいり」を分けて書いています。

神社ご祈祷の受付時間いちばん低い初穂料(公式)予約
明治神宮9時〜16時20分祈願祭5千円より(1万円からおふだに名前が入る)個人は不要
伊勢の神宮8時〜15時30分御饌5,000円からできない
出雲大社9時〜16時(受付8時30分から)5,000円受けていない
東京大神宮9時〜16時30分願い事1つにつき5,000円より(初宮・七五三は10,000円)写真・着付けは要予約
日枝神社9時〜16時個人10,000円から個人は不要
鶴岡八幡宮8時30分〜16時30分1件10,000円より法人・10名以上は事前に申し出
大宮氷川神社9時〜16時(30分ごと)5,000円当日申込みのみ

金額は2026年10月15日に各社の公式で確かめたものです。初穂料を改める神社も出ています。たとえば安江八幡宮は2024年9月1日から、御年神社は2025年からご祈祷の初穂料を改めたと公式で告知しています。

ご祈祷の申込みの流れ

社務所か授与所で初穂料を納め、用紙に住所・氏名・願い事を書いて申し込むと神社本庁は案内しています。

神社本庁は「社務所(神社の事務所)または授与所(お神札やお守りを授与する所)に初穂(はつほ)料を差し出し、所定の用紙などに住所、氏名、ご祈願の内容(願い事)を書いて」申し込むと書いています。のし袋の表書きは「初穂料」のほかに「玉串料」なども使えます。愛知県神社庁は、当日申込みの神社、事前の予約が要る神社、ふだんは職員がいない神社があると書いています。

お参りの服装と持ち物|昇殿するならスーツ相当、帽子は屋外でもとる

東京都神社庁は昇殿するときにスーツ相当を求められることがあると書き、福岡県神社庁は帽子をとると書いています。

2つの神社庁が服装で書いているのは次の2点で、拝殿の前でのふだんの服装を細かく決めた記述は、確かめた神社庁のページにはありませんでした。東京都神社庁は「特に社殿の中などの特別な場所で参拝される際、男性はスーツにネクタイ着用、女性も同等の服装を必要とされることもあります」と書いています。福岡県神社庁は「神様の前では、屋外であっても帽子等はとります」としています。服装の細かな考え方は神社の参拝方法にもまとめています。

持ち物使う場面
小銭お賽銭。神社本庁は額を決めていない
ハンカチ手水のあとに手と口をふく
初穂料(のし袋)ご祈祷を受けるとき
御朱印帳御朱印を受けるとき。御朱印の記事
古いお札・お守り年末年始に納めるとき。神棚のお札の記事

お賽銭については、PayPayでお賽銭を納める仕組みが正式に始まり、2024年の年内に神社・寺院の7か所で導入されると報じられました(ケータイ Watch 2024年12月23日)。使えるかどうかは社寺ごとに違います。

お参りで控えること|撮影・ペット・飲食は社ごとの決まりに従う

境内での撮影・ペット・飲食・ドローンの扱いは、神社ごとに公式の決まりがあり、それに従います。

神社本庁に全国共通の禁止事項の一覧はなく、決まりは各神社の公式に書かれています。確かめた7社の決まりを並べると、ペット(動物)の同伴を断る社が5社、ドローンを禁じる社が3社、撮影について決まりを書く社が4社でした。

神社公式に書いている決まり
明治神宮許可なく取材・宣伝用の撮影をしない。プロカメラマンに依頼しての記念撮影は控える
伊勢の神宮神域内は禁煙。飲食は遠慮する。ペットを連れてのお参りはできない
出雲大社ドローンの使用、位置情報を使うゲームを禁止
伏見稲荷大社犬やペットを連れての散歩・参拝を禁止(介助犬は除く)。狭い参道での撮影で通行を妨げない
熱田神宮御垣内での撮影・飲食・携帯電話の使用、ペット同伴、許しの無い他の参拝者の撮影を禁止
住吉大社神社写真室以外の営利業者の撮影、動物の引き入れ、飲食、ドローンを禁止
春日大社ペットの参入、ドローン、境内全域での喫煙を禁止

決まりは変わることもあります。長崎県対馬の和多都美神社は2025年3月、観光客の不敬行為を受けて、氏子・崇敬者以外の立ち入りと撮影を断ると発表しました(おたくま経済新聞 2025年3月24日)。靖国神社は2026年4月、境内での撮影の決まりを公式サイトで示したと報じられています(J-CAST ニュース 2026年4月27日)。

忌中はお参りを控える

身内が亡くなって五十日祭までの忌の期間は、神社のお参りを控えると神社本庁は書いています。

神社本庁は「特に、忌の期間には神社の参拝や家庭でのおまつり(神棚のおまつり)も控える必要があります」と書き、「五十日祭までが「忌」の期間」とするのが一般的としています(神社本庁 服忌)。東京都神社庁の問答は、伊勢の神宮は「一年間参拝を遠慮します」と書いています。続柄ごとの日数や年末年始の扱いは喪中の初詣の記事で比べています。

上位記事で割れる6つを公式で確かめた

上位記事で書き方が割れる6つの点を公式で見ると、6つとも、公式は決まりを置いていないか幅を持たせていました。

迷う点上位記事の書き方公式で確かめたこと
二礼か二拝か「二礼二拍手一礼」5本、「二拝二拍手一拝」2本、併記1本神社本庁は「再拝(礼)・二拍手・一拝(礼)」と両方を書く。東京都神社庁・明治神宮は「二拝」、東京大神宮・島根県神社庁は「二礼」
住所と名前を言うか手順に入れる記事が1本参拝で名乗る記述は無し。住所・氏名はご祈願の申込用紙の項目
鳥居の端を通るか端や左右を通る記事が2本神社本庁は「参道の歩き方に厳格なきまりはありません」
賽銭と鈴の順賽銭が先、鈴が先の両方がある東京都神社庁の問答は「賽銭箱に賽銭を入れたあとに…鈴を鳴らし」
赤口の吉の時間11時〜13時と書く記事がある東京都神社庁「午の刻(昼、午前十一時頃から午後一時頃まで)」。ただし六曜全体を俗信と書く
夕方以降は避けるか開いた10本で避けると書いた記事は無し神社本庁に記述なし。決めるのは各神社の閉門時間
お参りの日と時間を決める順番 1 忌の期間か(五十日祭まで)→ 忌中なら忌明けのあとに 2 行きたい神社の開門・閉門を公式で見る(季節・月で変わる) 3 ご祈祷を受けるなら、受付の終わる時刻より前に着く 4 混雑を避けるなら大安の休日・三が日を外す(六曜の吉凶は条件にしない) 神社本庁・東京都神社庁・各社の公式をもとに当サイト作成
図2:お参りの日と時間を決める順番(神社本庁「服忌」、東京都神社庁「暦」、各社の公式の時間をもとに当サイト作成)

二礼と二拝はどちらが正しいか

どちらも同じ作法を指す呼び方で、神社本庁自身が「再拝(礼)」「一拝(礼)」と両方を並べて書いています。

神社本庁は拝礼の基本形を「再拝(礼)・二拍手・一拝(礼)」と書き、括弧で「礼」も並べています。東京都神社庁と明治神宮は「二拝二拍手一拝」、東京大神宮と島根県神社庁は「二礼二拍手一礼」と書いていて、どちらかを誤りとする公式はありませんでした。呼び方の違いを47の神社庁で数えた結果は神社の参拝方法にあります。

呼ばれる・歓迎のサインは日取りと関係あるか

「呼ばれた日に行く」「歓迎されないと行けない」という話を、神社の公式が書いている例は見つかっていません。

当サイトは別の記事で、神社の公式サイトのページを165ページ(「呼ばれる」の記事)と1,051ページ(「歓迎のサイン」の記事)読み、こうした話が神社の側の文書に出てこないことを確かめています。くわしくは呼ばれないと行けない神社は本当かと歓迎されていないサインとはにあります。

よくある質問

Q. おみくじは境内に結んで帰るものですか?

A. 持ち帰ってもかまいません。神社本庁は「引いた後は神社の境内の結び所に結んで帰る習わしもありますが、持ち帰っても差し支えありません」と書き、吉凶より「その内容を今後の生活指針としていくこと」が大切だとしています(神社本庁 おみくじ)。順番の違いはおみくじの記事で比べています。

Q. 喪中の正月にお参りしてもいいですか?

A. 忌が明けていれば、福岡県神社庁は気持ち次第だと書いています。原文は、忌明けのあとに参拝を始めると書いたうえで「この期間におけるお正月等の参拝については、ご自身の気持ち次第となるでしょう」としています(福岡県神社庁 よくある質問)。忌の期間(五十日祭まで)は神社本庁が参拝を控えると書いています。

Q. いくつもの神社のお守りを持っていてもいいですか?

A. かまいません。伊勢の神宮は「複数のお守りを持つことはそれぞれの神さまからご加護いただく意味があり、神さまがケンカをすることは決してありませんのでご安心ください」と答えています。「神さまがケンカする」は、お守りを大切にしないことへの戒めに尾ひれが付いた俗説だと神宮は書いています。

Q. お参りは月に何回行けばいいですか?

A. 回数の決まりはありません。福岡県神社庁は「出来れば毎朝夕、特に毎月の一・十五日には参拝します」と書いています。NHKの2018年の調査では、神仏を拝むのは「年に数回」がいちばん多い答えでした。近くの神社は近くの神社の探し方で探せます。

Q. 一人でお参りしてもいいですか?

A. かまいません。神社本庁・神宮・神社庁のページに、人数を決めた記述はありませんでした。ご祈祷も一人で申し込めます。参拝の流れはこの記事の手順の節のとおりで、迷ったら神社の作法の掲示に従います。

Q. お参りの前に神社を選ぶにはどうすればいいですか?

A. 住む地域の氏神さまから始めると、行事のたびに同じ神社へ行けます。氏神さまは氏神様の調べ方で住所から探せます。願いごとや相性から選ぶなら神社の診断、ご利益から探すなら厄除けの神社のような一覧を使えます。

まとめと参考にした一次情報

神社のお参りは参拝と同じ意味で、鳥居での一礼から二拝二拍手一拝までの6つで進みます。

お願いはまず感謝を伝えてから、時間は各神社の開門から閉門まで、日は六曜を気にしなくてかまいません。ふだんはお賽銭と拝礼だけで足り、ご祈祷を受けるときだけ申込みと初穂料が要ります。手順の細かい作法は神社の参拝方法、全国の社は神社の一覧、名前が挙がる場所はパワースポットの神社一覧、おみくじの扱いはおみくじの記事にあります。

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