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おみくじの順番は神社ごとに違う|吉と中吉はどちらが上か、結ぶか持ち帰るかを原文で確かめた

おみくじの順番は神社ごとに違う|吉と中吉はどちらが上か、結ぶか持ち帰るかを原文で確かめた

おみくじは、神社やお寺で神仏のお告げを得るために引くくじです。吉凶の順番は神社ごとに違い、神社本庁は一例として「大吉→吉→中吉→小吉→末吉→凶」を挙げています。引いたあとは、境内の結び所に結んでも、持ち帰ってもかまいません。

当サイト(カンナビ)は2026年9月21日に、神社本庁、東京都と兵庫県の神社庁、神社とお寺の公式サイト、辞書と百科事典、新聞の記事を読みました。同じ日に「おみくじ」と「おみくじ 順番」の検索上位から当サイトが開いた18ページのうち、順番の根拠に出典を付けていたのは2ページでした。ここでは順番も、結ぶか持ち帰るかも、神社やお寺が自分で書いた原文を並べて示します。

この記事でわかること

  • 吉凶の順番: 神社本庁の例、光雲神社、妙法寺の並びを表にし、吉の位置が社寺で動くことを図で示します。
  • 吉と中吉はどちらが上か: 答えは「引いた社寺の順番に従う」です。小吉・末吉・半吉の意味も辞書の原文で並べます。
  • 結ぶか持ち帰るか: 神社本庁・神社庁・神社・お寺の8つの原文を表にし、木の枝に結ばない理由を2つの原文で確かめます。
  • 何回引いてよいか、どこに納めるか: 社寺の解説が割れているところは、割れているまま示します。
目次

おみくじとは:神仏のお告げを得るために引くくじ

おみくじは神仏のお告げを得て吉凶を知るために引くくじで、辞書は「神意を問う占いの一種」と書いています。

日本大百科全書の「おみくじ」は、「「みくじ」ともいい、御鬮、御孔子とも書く。くじを引いて神意を問う占いの一種。」と書き、境内の樹木に結び付けて幸運を祈る風が盛んだとも説明しています。

「御御籤」「御神籤」「御鬮」はどれも「おみくじ」と読む

デジタル大辞泉は「御御籤」と「御神籤」を同じ見出しに並べ、どちらも「おみくじ」と読ませています。

デジタル大辞泉の原文は「おみ‐くじ【御御籤/御神籤】神仏のお告げを得て吉凶を知るために引く、くじ。」です。「お神籤」は、この「御神籤」の頭の「御」をかなで書いた表記です。世界大百科事典も「御神籤」を「神籤」の項目へ案内しており、表記が違っても指しているものは同じです。

表記読みどこにそう書いてあるか
御御籤/御神籤おみくじデジタル大辞泉(同じ見出しに2つの字を並べる)
御鬮/御孔子おみくじ(「みくじ」ともいう)日本大百科全書
御神籤おみくじ世界大百科事典(「神籤」の項目へ案内)
孔子くじ世界大百科事典「中世ではくじに孔子の字をあてることが広くみられた。」

おみくじに書かれていること

神社本庁によると、おみくじには吉凶のほか、金運・恋愛・失物・旅行・待ち人・健康などの導きが書かれます。

神社本庁の「おみくじについて」は、中身を「金運や恋愛、失物、旅行、待ち人、健康など生活全般にかかわる導き」とし、「生活の指針となる和歌などを載せているものもあります。」と続けます。そのうえで「単に吉凶判断を目的として引くのではなく、その内容を今後の生活指針としていくことが何より大切」と書いています。吉凶の字だけを見て閉じず、項目と和歌まで読むのが、神社本庁の勧める読み方です。

おみくじの順番は神社ごとに違う

おみくじの吉凶の順番に全国共通の決まりは無く、神社本庁も「神社によってさまざま」と書いています。

神社本庁の原文は「その種類や順番は神社によってさまざまですが、一例として「大吉→吉→中吉→小吉→末吉→凶」といった順番があります。」です。「一例として」とある以上、これを唯一の正解として読むことはできません。神社やお寺が自分のおみくじの順番を書いた例を並べると、吉の位置が動きます。

誰が書いているか順番(原文のとおり)段階の数
神社本庁(一例として)大吉→吉→中吉→小吉→末吉→凶6
光雲神社(自社のおみくじ)大吉→中吉→小吉→吉→末吉→凶6
産泰神社(神職の解説)大吉→吉→中吉→小吉→末吉→凶、もしくは大吉→中吉→小吉→吉→末吉→凶6(2通りを併記)
妙法寺(元三大師おみくじ)大吉・吉・小吉・半吉・末吉・末小吉・凶7
吉の位置は社寺で動く 上ほど良い 神社本庁の例 光雲神社 妙法寺 大吉 吉 中吉 小吉 末吉 凶 大吉 中吉 小吉 吉 末吉 凶 大吉 吉 小吉 半吉 末吉 末小吉 凶 朱=吉。金茶=神社の2例に無い段階(半吉・末小吉)。妙法寺には中吉が無い 出典:神社本庁「おみくじについて」、光雲神社、妙法寺の各公式サイト(2026年9月21日取得)

神社本庁が挙げる一例は6段階

神社本庁が例に挙げる並びは大吉・吉・中吉・小吉・末吉・凶の6段階で、吉が中吉より上にあります。

この6段階には、お寺のおみくじに出てくる「半吉」や「末小吉」は入っていません。神社本庁はこの並びを「一例」と断っているので、自分が引いた神社が同じ並びだとは限りません。順番の正解を探すより、どの社寺で引いたかを先に確かめる方が確実です。

光雲神社は中吉と小吉を吉より上に置く

光雲神社は自社のおみくじを大吉→中吉→小吉→吉→末吉→凶の順とし、吉を小吉より下に置いています。

光雲神社の神主の解説(2022年6月18日)は、まず「決まった運勢順はない」と書き、代表的な並びを挙げたうえで「光雲神社のおみくじは①の順番としています。」と明かしています。その①が「大吉→中吉→小吉→吉→末吉→凶」です。産泰神社の神職の解説(令和6年12月25日)も、順番について「実は、公式な見解は存在しません」と書き、神社本庁の例と光雲神社と同じ並びの2通りを「もしくは」でつないで並べています。

お寺の元三大師おみくじは7段階

妙法寺の元三大師おみくじは大吉・吉・小吉・半吉・末吉・末小吉・凶の7段階で、中吉がありません。

妙法寺の案内は「1番から100番まであり、大吉・吉・小吉・半吉・末吉・末小吉・凶の順番となっています。」と書きます。神社の6段階には無い「半吉」と「末小吉」があり、逆に「中吉」がありません。浅草寺もおみくじを「観音百籤」と呼び、良源(元三大師)によって「日本に広く普及したとされ」るとよくある質問に書いています。お寺で引いたおみくじを、神社の6段階の表に当てはめて読むことはできません。

吉と中吉はどちらが上か

神社本庁の例では吉が中吉より上、光雲神社では中吉が吉より上で、引いた社寺の順番に従うのが確かです。

「吉と中吉はどっちが上か」は、検索すると上位に並ぶ問いです。答えが割れるのは、どちらかが間違っているからではなく、社寺ごとにおみくじの作りが違うからです。神社本庁の例に合わせれば吉が上、光雲神社のおみくじなら中吉が上になります。

引いた社寺の順番に従う

吉と中吉の上下は社寺ごとに逆になるので、迷ったら引いた社寺の授与所か公式サイトで確かめます。

当サイトが読んだ社寺のうち、自分のおみくじの順番をはっきり公式に書いていたのは光雲神社と妙法寺でした。書いていない社寺では、授与所で尋ねれば済みます。産泰神社の解説が書くとおり、順番に公式な見解はありません。吉と中吉のどちらが出ても、神社本庁が勧めるのは中身を生活の指針として読むことです。

小吉・末吉・半吉の意味

辞書では小吉は「少し縁起のよいこと」、末吉は「あとになって開ける運」、半吉は吉と凶が半分ずつの意味です。

語説明(原文)この記事の例で出てくる社寺
小吉「おみくじなどで、少し縁起のよいこと。」(コトバンク「小吉」)神社本庁の例・光雲神社・妙法寺
末吉「おみくじで、あとになって開ける運のこと。」(コトバンク「末吉」)神社本庁の例・光雲神社・妙法寺
半吉「半分が凶で半分が吉であること。」(コトバンク「半吉」)妙法寺
凶「凶とは、占ったことが吉よりも勢いのないことを示します。」(東京都神社庁)神社本庁の例・光雲神社・妙法寺

末吉の位置も社寺の並びしだいです。神社本庁の例と光雲神社はどちらも末吉を小吉の下、凶の上に置いています。妙法寺は末吉の下にもう1段、末小吉を置いています。

凶はどれくらい入っているか

凶の割合を公式に数字で示した例として、法多山は「100本のうち、大吉が17本なのに対して凶が30本」と書いています。

凶が何本入っているかは、社寺が数字を出さない限り外からは分かりません。当サイトが読んだ公式サイトのうち、本数を書いていたのは法多山だけでした。神社のおみくじで凶の割合を公式に書いたページは見つかりませんでした。

法多山は100本のうち凶30本、浅草寺は「古来のまま」

法多山の凶は100本中30本で、浅草寺は数字を出さずに、凶の多さを「古来の“おみくじ”そのまま」と書きます。

法多山の原文は「おみくじ100本のうち、大吉が17本なのに対して凶が30本というこの割合も、『元三大師御籤』に忠実に何百年も受け継がれてきたもの。」です。法多山は、この割合を昔からの形を守った結果として説明しています。浅草寺のよくある質問も、凶の多さを「古来の“おみくじ”そのままです。」と説明しますが、割合の数字は載せていません。凶の割合を数字で知りたいときは、浅草寺については公式の数字が無いと考えてください。

法多山のおみくじ100本の内訳 大吉 17本 大吉と凶以外 53本 凶 30本 53本の内訳は法多山が書いていないため分けていない 原文:「おみくじ100本のうち、大吉が17本なのに対して凶が30本」 出典:法多山尊永寺「縁起」(2026年9月21日取得)

凶を引いたときの東京都神社庁の言葉

東京都神社庁は「凶が出てもやがて吉がやってくるわけですから、落ち込むことはありません。」と書いています。

東京都神社庁の神社Q&Aは、凶を「占ったことが吉よりも勢いのないことを示します。」と説明し、反対に「たとえ大吉が出ても、吉は凶にかえるといって油断は禁物ですし」とも書きます。凶は終わりの宣告ではなく、大吉も安心の保証ではない、という読み方です。浅草寺は、凶が出た人に境内の所定の場所へおみくじを結ぶよう案内しています。

おみくじはいつから引かれているか

最古の記録は『日本書紀』の短籍とされ、番号札を引く形は中世以降、個人の運勢を占う形は江戸時代からと言われます。

時期書かれている出来事誰がどう書いているか
斉明天皇4年(658年)有間皇子が短籍(ひねりぶみ)を取って謀反の吉凶を占った兵庫県神社庁(『日本書紀』の条として)
平安時代中期(伝承)良源(元三大師、912〜985)がおみくじを作った・広めたという伝承精選版日本国語大辞典「作ったという」、延暦寺「考案したと言われており」、浅草寺「普及したとされ」
中世番号の付いたくじを引く形が見られる世界大百科事典「中世をさかのぼらないようである」
江戸時代個人の生活の指針や運勢を占う今の形神社本庁「と言われています」、兵庫県神社庁「といわれています」
明治39年(1906年)女子道社がおみくじの製造を始め、自動頒布機も考案した周南市の観光ページ
昭和22年(1947年)正月明治神宮が吉凶の無いおみくじ「大御心」を授与し始めた明治神宮「よくあるご質問」

最古の記録は『日本書紀』の短籍

兵庫県神社庁は、『日本書紀』斉明天皇4年の条で有間皇子が短籍を取って吉凶を占った話を挙げています。

兵庫県神社庁のよくある質問の原文は「『日本書紀』斉明天皇四年の条には、有間皇子が短籍(ひねりぶみ)を取って、謀反の吉凶を占つたとあり」です。同じページは「今のような形のものが見られるようになったのは江戸時代に入ってからといわれています。」と続けます。世界大百科事典は、番号の付いたくじの形について「この形式のくじの起源は中世をさかのぼらないようである。」と書いています。古い記録があることと、今と同じ形だったことは別の話です。

元三大師が作ったという話は伝承として読む

良源(元三大師)がおみくじを作ったという話は、辞書もお寺も「という」「とされ」の伝聞の形で書いています。

精選版日本国語大辞典の「観音籤」は、番号の付いた100本ないし130本の籤を観音の前で引くものとし、「もと中国に起こり、日本の各所で用いられるものは元三大師(良源)が作ったという。」と書きます。延暦寺は「元三大師が考案したと言われており、元三大師堂はおみくじ発祥の地とされています。」、浅草寺は良源によって「日本に広く普及したとされ」と書きます。日本大百科全書などの「良源」の項目には、おみくじの記述がありません。当サイトは、良源をおみくじの作者と断定しません。

近代では、周南市の観光ページが、山口県の二所山田神社にある女子道社を紹介しています。原文は「明治39年(1906年)にその機関誌『女子道』を発刊し、その資金源としておみくじの製造を開始しました。」で、「おみくじの自動頒布機を考案したのも同社で」と続きます。

神社のおみくじとお寺のおみくじの違い

神社のおみくじには和歌を載せるものがあり、お寺の元三大師系のおみくじは漢詩で吉凶を表します。

当サイトが原文を読んだ社寺の範囲では、紙に載っている言葉の形と、吉凶の段階の数が神社とお寺で違っていました。段階の違いは上の表で見たとおりです。ここでは紙に何が書かれているかと、吉凶そのものが無いおみくじを見ます。すべての神社・お寺に当てはまる分け方ではありません。

和歌の神社、漢詩のお寺

神社本庁は「和歌などを載せているものもあります」と書き、産泰神社は寺の漢詩みくじの元を元三大師百籤と書きます。

産泰神社の解説は、元三大師百籤を「五言四句の漢詩百詩で運勢や吉凶を表したもの」と説明し、「良源が読んだ漢詩百詩のうち、30の詩は「凶」です。」と書いています。これは良源の作とする伝承に沿った産泰神社の書き方です。法多山の100本中30本と同じ数です。浅草寺の「観音百籤」も、精選版日本国語大辞典が元三大師の作と「という」の形で伝える観音籤の系統にあたります。和歌を載せないおみくじを出す神社や、和歌を載せるお寺があるかどうかまでは、当サイトは確かめていません。

吉凶の無い明治神宮の「大御心」

明治神宮のおみくじ「大御心」は吉凶を占うものではなく、明治天皇の御製と昭憲皇太后の御歌が書かれています。

明治神宮の案内は「明治神宮独自のおみくじです。吉凶を占うおみくじではなく」と書き、明治天皇の御製93,032首・昭憲皇太后の御歌27,825首から「15首ずつ、合計30首」を選んだと説明しています。吉凶の順番を気にせずに引けるおみくじがあることも、覚えておくと役に立ちます。吉凶を出さなくなった経緯は、下のよくある質問で答えます。

おみくじは参拝の後に引く

川越氷川神社と産泰神社の解説は、どちらもおみくじを神様への参拝を済ませた後に引くよう書いています。

川越氷川神社のご参拝の案内は「お参りが済みましたら、ようやく神様にお伺いすることができます。」と書き、産泰神社は「神様への拝礼の後に引くようにしましょう」と書きます。鳥居のくぐり方から拝礼までの手順は、神社の参拝方法:鳥居のくぐり方から二拝二拍手一拝までに原文つきでまとめています。

拝礼を済ませてから授与所へ

参拝のあとに授与所へ回って引く流れが、川越氷川神社と産泰神社の書く順番に沿った引き方です。

川越氷川神社の言い方では、お参りを済ませてはじめて神様に「お伺い」できる、という順です。授与所ではおみくじのほかに御朱印を受けることもできます。御朱印の受け方と初穂料は御朱印とは何か:意味・いただき方・初穂料に、帳面の選び方は御朱印帳の選び方に書いています。

浅草寺は棒を筒に戻すよう書く

浅草寺のおみくじは筒から棒を出す形で、浅草寺は「おみくじの棒は備え付けの筒に必ずお戻しください。」と書きます。

棒の番号と同じ番号の紙を受ける形は、日本大百科全書が「くじ」の項で中国の籤詩について書く「籤筒の中から棒を1本引いて、それに記された番号と同じ番号の紙片の文句から占断する」形と同じです。神社のおみくじには、北野天満宮の宝みくじのように箱に入ったおみくじを引く形もあります。

引いたおみくじは結ぶか持ち帰るか

神社本庁は、結び所に結んで帰る習わしもあるが「持ち帰っても差し支えありません」と書いています。

神社本庁の原文は「引いた後は神社の境内の結び所に結んで帰る習わしもありますが、持ち帰っても差し支えありません。」です。神社庁・神社・お寺の原文を並べても、どちらか一方だけを正しいとするものはありませんでした。

誰が書いているか原文読み取れること
神社本庁「引いた後は神社の境内の結び所に結んで帰る習わしもありますが、持ち帰っても差し支えありません。」どちらでもよい
兵庫県神社庁「持ち帰っても問題はなく」持ち帰ってよい
東京都神社庁「「おみくじ結び所」が設けられている神社では、そこへおみくじを結びつけて…あるいは心願が達成するまで…持ち歩き、そののちに神社へお礼を込めて納めるのが最もよい方法です。」結ぶなら結び所、持つなら後で納める
川越氷川神社「引いたおみくじはそのままお持ちになられてもかまいません。」持ち帰ってよい
小野照崎神社「お持ち帰りいただくことをお勧めしております。」持ち帰りを勧める
産泰神社(神職の解説)「神社で結んでも持ち帰ってもどちらでも大丈夫です」どちらでもよい
妙法寺「引いたおみくじを持ち帰って読み直したり、手元に残しても全くかまいません。」どちらでもよい
浅草寺「凶が出た方は…境内の所定の場所におみくじを結んで」凶は所定の場所に結ぶ

神社本庁と2つの神社庁の原文

神社本庁と兵庫県神社庁は持ち帰ってよいと書き、東京都神社庁は結び所か、持ち歩いて後で納める方法を勧めます。

東京都神社庁が「最もよい方法」とするのは、結び所に結ぶか、心願が達成するまで持ち歩いてから神社へ納めるかの2つです。兵庫県神社庁も持ち帰りを認めたうえで、境内に結ぶ習わしがあることを書いています。結ぶか持ち帰るかで迷ったら、結び所があれば結び、読み返したいなら持ち帰る、で困ることはありません。

持ち帰りを勧める神社、凶は結ぶよう書くお寺

小野照崎神社は持ち帰りを勧め、浅草寺は凶が出た人に境内の所定の場所へ結ぶよう案内しています。

小野照崎神社はおみくじを「“神様からのお手紙”です。」と書き、手元に置いて読み返すことを勧めています。浅草寺の案内は凶の人に向けたもので、吉の人の扱いまでは書いていません。「吉は持ち帰り、凶は結ぶ」という決まりを書いた神社本庁や神社庁の原文は、当サイトが読んだ範囲にはありませんでした。

木の枝に結ばないのはなぜか

東京都神社庁は景観がそこなわれることを挙げ、熱田神宮は枝におみくじを結ぶことを遠慮するよう求めています。

東京都神社庁は、木に結ぶ習わしの意味を「木々のみなぎる生命力にあやかり、願い事がしっかり結ばれますようにとの祈りを込めて」と説明したうえで、「境内(けいだい)の木々にやたらとおみくじを結びつけられては、景観がそこなわれることもあるでしょう。」と書きます。熱田神宮は、参拝の際に遠慮を願う事項に「境内の樹木の枝を折ったり、枝におみくじを結びつけること。」を挙げています。産泰神社の神職の解説は、木に結ぶことを「木々を痛めてしまう可能性がありますので、基本的にはマナー違反です」と書いています。

結ぶなら結び所へ

結ぶときは神社が設けた結び所に結びます。光雲神社も「神社が正規に設置した場所に結ぶようにしましょう。」と書いています。

結び所が見当たらない神社では、持ち帰る方を選べば迷いません。神社本庁も兵庫県神社庁も持ち帰りを認めています。妙法寺は、木に結ぶ習わしの由来を「吉凶にかかわらず「神仏とご縁を結ぶ」ところから」と説明しており、ここでも吉凶で結ぶか持ち帰るかを分けてはいません。

おみくじは何回引いてよいか

回数の決まりは社寺の解説で分かれ、産泰神社は厳格な決まりは無いとし、光雲神社と妙法寺は引き直しを勧めません。

誰が書いているか原文向き
産泰神社(神職の解説)「何度もひいてはいけないという厳格な決まりはありません」決まりは無い
光雲神社(神主の解説)「その場で何度も引くことは避けましょう。」その場では引き直さない
妙法寺「同一の悩みごとに対しておみくじを引くのは基本的に1日に1回までにしましょう。」「結果が気に入らないからとか、吉が出るまで引きたいなどという理由で引き直すのはよくありません。」同じ悩みは1日1回まで

3つとも1つの神社・お寺が自分のサイトに書いた解説で、神社本庁や神社庁の見解ではなく、他の社寺に当てはまるとも書かれていません。何回までと決めた全国共通の決まりは、当サイトが読んだ範囲には見つかりませんでした。光雲神社と妙法寺は、その場で結果を引き直すことを勧めていません。産泰神社は厳格な決まりは無いとしています。別の悩みを別の日に尋ねることまで禁じた原文は、当サイトが読んだ範囲にはありませんでした。同じ日に2つ目の神社でもう1枚引く場合も、その神社の考え方に従えば足ります。

持ち帰ったおみくじはどこに納めるか

東京都神社庁は、持ち歩いたおみくじを心願が達成したのち「神社へお礼を込めて納める」のが最もよいと書いています。

納める時期を何か月後と決めた原文は、神社本庁と神社庁のページにはありませんでした。東京都神社庁の目安は「心願が達成するまで」で、願いがかなったときが返しどきです。

1年ほどでお焚き上げに出すと書く神社

産泰神社の解説は、持ち帰ったおみくじについて「一年ほどでお焚き上げしてもらうか」という方法を挙げています。

1年という目安は産泰神社の解説のもので、神社本庁や神社庁の原文に期間の定めはありませんでした。願いが1年でかなわなかったときも、東京都神社庁の「心願が達成するまで」に従って持ち続けるか、区切りをつけて納めるかは、引いた人が決めてかまいません。

神社のおみくじをお寺に結ばない

産泰神社の解説は「神社のおみくじをお寺に結ぶ、ということは避けましょう」と書いています。

これは産泰神社1社の解説で、全国共通の決まりとして書かれたものではありません。東京都神社庁の原文も「神社へお礼を込めて納める」で、納め先を神社としています。当サイトはこの2つの原文から、神社で引いたおみくじは神社へ納めるのが無理のない返し方だと考えます。引いた神社が遠いときに近くの神社へ納めてよいかは、納める神社に尋ねてください。住んでいる土地の神社の調べ方は氏神様とは:意味・調べ方・産土神との違いで説明しています。

変わりおみくじと初穂料

鯛や干支、鹿の形をした変わりおみくじの初穂料は、当サイトが確かめた範囲で300円から1,000円でした。

神社おみくじ初穂料(公式の表記)
北野天満宮福みくじ500円
北野天満宮宝みくじ300円
北野天満宮水占みくじ300円
日枝神社神猿みくじ500円
日枝神社恋みくじ1,000円
八坂神社干支みくじ500円
春日大社鹿みくじ/白鹿みくじ各600円
川越氷川神社鯛みくじ1匹300円
出雲大社(郵送の授与)おみくじ100円

これは当サイトが2026年9月21日に北野天満宮・日枝神社・八坂神社・春日大社ほかの公式サイトで額を確かめられた社の表記で、全国の相場を示すものではありません。額は改められることがあるので、出かける前に各社の案内を見てください。

釣る・水に浮かべる・飾るおみくじ

川越氷川神社の鯛みくじは竿で釣り上げ、貴船神社の水占みくじは霊泉に浮かべて文字を出す、形の変わったおみくじです。

川越氷川神社の公式noteは「専用の釣り竿で釣っていただきます(1匹300円)。」と書き、「平成22年(2010)から始まったこのおみくじ」と紹介しています。貴船神社は「霊泉に浮かべると文字が浮かぶ「水占みくじ」が有名です。」と書きます。八坂神社の干支みくじには「干支置物はぜひお家にお飾りください」とあり、紙を読んだあとも入れ物が手元に残ります。

初詣に並ぶおみくじ

初詣で引くおみくじも、順番の読み方や結ぶか持ち帰るかは、ふだんと同じく引いた社寺の原文に従います。

明治神宮の「大御心」が始まったのも昭和22年の正月でした。初詣の日取りで神社が控えてほしいと書いているのは何かは初詣に行ってはいけない日で原文を示しています。厄年にあたる人は、初詣の前に女の厄年は何歳か・男の厄年は何歳かで年齢を確かめておくと、当日に厄払いを申し込むかどうかをその場で決められます。

自販機と点字のおみくじ

佐野厄除け大師には5色300円のおみくじの自販機があり、新井薬師梅照院は点字のおみくじを置いたと報じられました。

下野新聞(2024年1月7日)は、佐野厄除け大師のおみくじの自販機が常設で、5色で300円だと、寺の担当者の話として伝えました。読売新聞(2025年4月)は、中野区の新井薬師梅照院が64通り・100円の点字おみくじを置き、2次元コードで音声も聞けると伝えています。記事には根本聖道住職の「視覚障害者の役に立ちたいという強い思いを感じ、快諾した」という言葉が載っています。

よくある質問

本文で扱わなかった、明治神宮の大御心の経緯、外国語のおみくじ、有効期限、郵送、大大吉の5つに答えます。

Q. 明治神宮のおみくじに吉凶が無いのはなぜですか?

A. 戦後、國學院大學教授の宮地直一氏の助言で、御製・御歌のおみくじにしたからです。明治神宮のよくあるご質問によると、戦前はおみくじを出しておらず、戦後に「吉凶のおみくじではなく、御祭神にもっともゆかりの深い御製・御歌でおみくじを出したらどうか」という話になりました。「昭和22年の正月から「大御心」(おおみごころ)と題して社頭にて授与」され、当時は「ガリ版刷りの粗末なもので1円で授与」、今のようなおみくじになったのは「昭和48年の正月から」です。

Q. 英語や中国語で書かれたおみくじはありますか?

A. あります。北野天満宮の宝みくじは、公式サイトで日本語・英語・中国語・韓国語に対応していると案内されています。初穂料は300円です。ほかの社寺で外国語のおみくじがあるかは、各社の授与品の案内で確かめてください。

Q. おみくじに有効期限はありますか?

A. 決まった期限はありません。産泰神社の解説は「決まった有効期限はありません」と書いています。東京都神社庁は、心願が達成するまで持ち歩き、そののちに神社へ納める方法を挙げています。毎年納め直さなければならないと書いた原文は、当サイトが読んだ範囲にはありませんでした。

Q. おみくじを郵送で受けられる神社はありますか?

A. 出雲大社の郵送の授与品の一覧に「おみくじ」があり、初穂料は100円と書かれています(出雲大社の授与品一覧PDF)。同じ一覧は、願い事を書いて返送すると「境内に奉納いたします」と案内しています。郵送の授与をしているかどうかは神社ごとに違います。

Q. 大吉より上の「大大吉」はありますか?

A. 置いている神社があります。十勝毎日新聞(2025年1月17日)によると、報道の時点で、帯廣神社の「大大吉」は1000本に1本ほどで、佐々木昌和権禰宜は「1年に数十本しか出ない」と話しています。神社本庁の一例の6段階には大大吉は入っておらず、置くかどうか、どれくらい入れるかは神社ごとに違います。

まとめと参考にした資料

おみくじの順番は神社ごとに違い、結ぶか持ち帰るかはどちらでもよく、結ぶときは結び所に結びます。

吉と中吉の上下は、神社本庁の例では吉が上、光雲神社では中吉が上で、引いた社寺の順番に従います。凶の割合を公式に数字で書いていたのは法多山の「100本のうち凶30本」だけでした。何回引くかは社寺の解説が割れており、持ち帰ったおみくじは神社へお礼を込めて納めます。おみくじを引きに行く神社を決めるなら自分に合う神社の見つけ方へ、同じ日に回る神社と順番を組むなら神社巡りプランナーへ進んでください。

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